人生に無駄なこと、意味のないことはないかもしれないと思います。
前記事でブラックメーカーに勤め超過酷な勤務と残業代もない（管理職)地獄？の
数年間を過ごしたことを書きましたが、実はこの会社、私の元妻の兄とその義父の
会社で私から見たら義兄が社長という会社でした。何れは私に専務とか常務の
ポストを約束するから来てほしいと声を掛けられ、ノコノコと何も考えずに
入った訳です。給料はその当時で30万、車、スーツ、鞄や靴、ネクタイや宝飾品
に至るまで会社の経費で賄えるものでした。出張での飲食もキャバレーやスナック
といったところで接待も自由勝手に予算計上もなく使える程、当時は結構楽しく
過ごせていたと思います。まあ～いわゆるバブルで浮かれた時代何でしょうね。

只　会社の本来の使命、社会的責任の観点から正しいもの作り、製品管理と顧客への
対応が余りにもずさんで常識を外れた経営方針にはついて行けませんでした。
当時はメーカーに成り始めたばかりでノウハウもなかったため、会長が経営顧問
として知り合いの建築会社の社長を引き入れ、この男に全体を仕切ってもらう
体制でした。しかし、この男！相当な悪人で会社の利益を我が物にせしめ様と
中間商社を設立！自らが社長となり吸い上げていたのです。私腹を肥やした男は
自らの建設会社が施工主となって大型マンションを作りここでも莫大な利益を
貪っていたのです。義兄も会長も田舎者で阿呆で単純なおバカさんでしたから
男の悪知恵に言葉巧みに丸め込まれていきました。僅かな金を掴まされ、適当に
誤魔化されていたのでしょう。

人生に無駄、無意味は無いと書きましたが、会社の経営なんて言うものは一般社員
には中々理解が出来ませんよね。私は営業に配属されましたが、お客様に見積もり
を提示し受注になり製品を納めて入金を受ける。こんな単純なシステムさえも
全く判らないど素人でした。入金が何で手形という紙切れなんだろう。
締め日って何？製品を収めたのに検収合格しないからって支払いを受けられない？
何それ？こレってなあに？？が付くことばかりの毎日でした。

然し小さなメーカーで営業をしたことで、経営の中身、経理の仕組み信金やメインバンクとのやり取りから材料調達の仕組み、外注先への支払い　社員への給与の設定から残業代の計算式等々3年、4年見てくるとよく解るようになりました。

会社は小さいながらもメーカーでしたから当時はＯＥＭ供給する会社が業界ではゼロということもあり日本を代表するＴＯＰメーカーから連日のようにオファーが来ていました。設備は100万から２千万円もする物を幅広く取り揃えていましたが、取引先が超大手企業ばかりなのでメインバンクや地元の信金からも多額な融資を取り付けていました。
多額の資金があるのだから、ちゃんとした設備を作りコツコツと実績を上げていくことで会社の信頼も利益も大きく成長できたものを作る技術も伴わないうちから高額な高度技術を必要とする設備の販売に軸足を移したものだからボロが出始めました。
作ってはトラブル、納品してはトラブル、納期は守れない、要求された製作仕様も追いつかずソフトとメカの整合性も取れないままボロボロの設備メーカーでした。
それでも注文はと何処ることもなく作っては売るを繰り返します。入金だけ先に受けておきながら修理もおぼつかないという状況になってくると正に負のスパイラルに陥っていきます。それでも経営陣は適当に見てくれの良い製品を作り口八丁で高額な見積金額で売り付けては暴利をむさぼる。メーカーでありながら適切なフォローもしない！故障しても壊れても適当に対応するだけということをしていれば信用は失墜します。

トラブルメーカーという打って付けの称号の通りの会社になっていきます。

～～～～～～～～～～～～～　　続く